2023年11月11日
[印度旅行] 93 砂嘴⁈【ラーメシュワラム】
2013年12月に最後になるはずだったインドへ
スリランカに近い町のラーメシュワラムに滞在中。
2014年を迎え、ラーメシュワラムで初日の出を観賞した。
予定とは違ったものの旅のミッションは終わり、宿で疲れを癒した。
後から思えば相当疲れていたようだ。
何日も寝ているわけにも行かない。
スリランカに続く小島を見てみたくなり、早朝に出かけた。
地図を見ていたとき、スリランカに続く小島は天橋立っぽく見えた。詳しくはわからないけれど、砂嘴という地形だろうと想像していた。
ホテルの人に行き方を尋ねたら、バスに乗り、その砂嘴の根元辺りで、オートリキシャに乗り換えるようだった。
教えてもらったとおりにバスで砂嘴の根元に行った。
乗合でオートリキシャに乗るのも一人で貸し切るのも嫌だなぁ…
片道7kmぐらいあるらしいけど…
しかも、ずっと砂浜…
日差しが強いけど…
歩こう…と無謀な事を思いついた。
思いのままに進んでいった。
青い空、白い砂浜がほぼ真っ直ぐに続いていた。
なんか歩きにくく感じた。
履いてたビーチサンダル脱いで、裸足で歩き始めた。
歩きやすくはないけれど、なんか気持ち良い。
砂浜で走るトレーニングって、あったかなぁなんて思いながら、裸足で歩くことにした。
歩いているとカツオっぽい魚がまるで沖で溺れた人が意識を失い身体が浜に打ち上がったかのように寝転んでいた。
近くに行くとやっぱりカツオと確信した。このカツオに何が起こったのだろうか?
新天地を求めて海から出たいと思ったカツオが海から出た結果だったのか…
エラ呼吸なのに水中から空気中に飛び出て息を止める練習をし、うっかり浜に打ち上がってしまったのか…
はたまた、自害を試みたのか…
このカツオがこの浜にたどり着いたストーリーを想像しながら先を進み歩いた。
すると引き上げた漁網の中に魚がたくさん捕獲されていた光景を見つけた。
きっとここから落ちたのだろう。あのカツオのストーリーは新天地を求めたのではなく、息を止める練習でもなく、自害しようとしたのでもなく、最も現実的なものだったようだ。
我ながら妄想が過ぎた。
誰にも話しかけられないと
妄想しまくって楽しい。
さらに進んでいく。
目の前の白い砂浜は海水の下にあるのが目に入った。末端っぽいところに着いた。
青い空と浅瀬の海があった。
スリランカは見えない。
そこで、持参した昼食をとり、裸足のまま引き返した。
砂嘴の根元に着いた頃には西陽がさしていた。
あのカツオに再会しなかった。
連れ去られたのか、海に帰ったのか…。
バスで宿のある町に戻った。
その日の夜は早々に眠った。
ラーメシュワラムから去る事にした。
それはまた次のお話。