インド
2021年11月13日
[印度旅行] 89 バスターミナルへ【カンニャクマリ】
2013年12月に最後になるはずだったインドへ。
宿の受付で連泊のお願いをしてみたら、できないとのこと、おそらく予約が入ったのだろう。
1日分の料金で24時間 部屋を利用できるシステムで、南インドの宿の多くはこのようなシステムを採用しているところが多く、これは便利と重宝していた。
前日の夕方から部屋を利用していて、この日の夕方まで部屋を使わせてもらう事にした。
散歩のついでに少し離れたバスターミナルまで行き、バスの予約をする事にした。
バスターミナルの方へゆっくり歩いていた。
町と呼べるようなところを過ぎて、すれ違う車も人通りもあまりなく、周りには建物も所々にあるだけで、アスファルトに砂が被ったような道を汗をかきながら歩いていた。
本当にバスターミナルはあるのだろうか、通り過ぎていないだろうか、人通りがないので尋ねる事もできない。注意深く歩き進もうと必死になっていた。
ふと、前方の風景が見えないと気がついた。
後方の風景は見える。
そういえばゆっくり歩いているのに、なんか息切れしている。
緩い坂道を登っていたんじゃないかと仮説を立てた。
後になって勾配が緩くなったところに着いた時
前方の風景が見えてきた。仮説は正しかったようだ。
なーんや。そうやったんや。
無駄に息が上がって焦っているかのように感じていた。
ふと欧米人の男女と思われる方が前方から現れた。
Hello
と話しかけられた。
よく見ると前日に宿を紹介してくれたオーストラリア人のご夫婦だった。バスターミナルから戻るところらしい。
前日に宿の情報をいただいた事への感謝を伝えた。
そのまま立ち話をしてしまった。
ご夫婦はオーストラリアのご自宅で日本人留学生のホームステイを受け入れていた事があったようで、日本人の私を見かけて親近感を持っていてくれていたようだった。
私が楽しくなさそうな表情をしていたことを気にして声をかけてくれたらしい。
私の事を心配してくれていたようだ。
インドに来てから嫌な目にあった事、インドに対して思っている事を話した。
ご夫婦は熱心に聞いてくださった。酷い英語で楽しくもない話なのに…。
あまり長くならないうちに話を終えて、別れを告げた。
緩い坂道を登り切って程なく進むとバスターミナルに到着した。
それはまた次のお話。
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2021年11月06日
[印度旅行] 88 妥協と後悔と…【カンニャクマリ】
日の出を観ようと早起きし、インドの先っぽの海岸に向かった。
まだ薄暗い中を歩いた。
先っぽの海岸はインド人観光客で埋め尽くされそうなほど人が多かった。早朝、日の出前なのに…。
インド人も日の出が好きなのかなぁと疑問に思った。その途端にガンジス河に浸かって日の出に手を合わせている姿を以前ニュースか何かで観たことを思い出した。
インド人の行動に納得をしたけれど、インド人観光客が多いだけで心が折れていた。
最後のインド旅行だから、気にするな、そんなことではミッションは終わらないと自分に言い聞かせ、東の方に向いて日の出を待った。
少しずつ明るくなっていく中、太陽はなかなか顔を出さない。
さらに明かるくなってきた頃、海岸線より少し上から光源が見えてきた。
インド人観光客が嬉しそうに光を浴び、カメラにその光景を収めていた。
私もインドの先っぽから見る日の出を収めた。
海岸線より少し上から日の出が見られた事に違和感を感じたものの、東隣にあるスリランカの影があるからだろうと思い至った。
光源が大きく丸くなった頃、インド人観光客達に解散のムードが漂いはじめていた。
私もその場から歩き始め、少し遠回りをして宿に戻ることにした。
これは初日の出ではない。
元々のミッションはインドの先っぽで初日の出を鑑賞することなのである。
日の出は見た。妥協したけど、死ぬ時に後悔はしない。
宿に戻る途中で少々大袈裟な気持ちになった。
それはまた次のお話。
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2021年10月30日
[印度旅行] 87 こだわる事【カンニャクマリ】
駅から出た。先っぽの方向に向かって歩き出した。
楽しそうに話すインド人がメインストリートっぽい道を埋め尽くすように歩いていた。
不意にタージマハルでの悪夢を思い出した。
二の舞は踏まないように気配を消すよう気持ちで歩き、宿探しを始めた。
一軒目は空室はなかった、大晦日も空いていないようだった。
二軒目も結果は同じ、その日も空室はなく、大晦日も空いていなかった。
次も、次も、そのまた次も空いていない。
せめて今日だけでも見つけなければならない焦りが出ていた。疲れている身体から力を振り絞って次の宿を探した。
欧米人っぽいご夫婦に話しかけられた。
オーストラリアから旅行で来られたそうだ。
部屋を探していますか?
この先のホテルに部屋がありましたよ。その部屋のトイレが気に入らなくて別の部屋にしてもらったのです。まだ空いていると良いんだけど…。
この情報はありがたい。
とにかく行って部屋を見てみよう。
ご夫婦にお礼を伝えて、別れた。
そのホテルで部屋をみせてもらった。
その部屋のトイレはインド式だった。あのご夫婦が泊まるには難しかったと言っていた部屋だと確信した。
そんなことより部屋もトイレも掃除が行き届いて清潔感があった。
ここで良い。私には充分。
オーストラリアのご夫婦に感謝した。声をかけてくれた事にも感謝した。
伝える事はできないけど…。
それはまた次のお話。
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2021年10月23日
[印度旅行] 86 違いがある【カンニャクマリ】
次の目的地はカンニャクマリ、インドの最南端の町。
インドの先っぽで初日の出を観たい。
それだけなら大晦日に泊まればいい。
でも年末年始のカンニャクマリは観光客が多く来るらしいと聞いていた。
それで早めに行って連泊し、体を休めてもいいなぁと目論んでいた。
列車での移動中、話しかけてきたインド人が言うにはカンニャクマリは予約がないと泊まれない。
え?予約をしていないけど…。
……そんなに?
カンニャクマリの前に停車するトリヴァンドラムという大きめの街に泊まるといい。そこからカンニャクマリに行けばいいと教えてもらった。
トリヴァンドラムに着いた時、そのインド人が行こうと促した。行かないと断った。
「言った事を理解した?」
「理解したけど、行きません。ごめんなさい」
私がやりたいのは『インドの先っぽで初日の出を観る』事で、昼間に行っても何も満足できない。
初日の出を観る価値観を説明するなんて、しかも英語。日本語でもどう説明していいのか分からない。ただの自己満足。そもそもインド人とその事で話をすると面倒臭くなりそう。
なんて説明する間もなく、そのインド人は去っていった。
あ、強引じゃない。デリーの人とは違う…。
それから、程なくカンニャクマリに到着した。
カンニャクマリで宿を探す
それはまた次のお話。
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2021年10月17日
[印度旅行] 85 クリスマス気分になる【コーチン】
更新が遅くなりました。
お待ちいただいていた方には申し訳ありません。
2013年12月に最後になるはずだったインドへ。 続きを読む
お待ちいただいていた方には申し訳ありません。
2013年12月に最後になるはずだったインドへ。
コーチンの港をぶらぶら散歩しようと部屋を出た。
港に着くと
チャイニーズフィッシングネットと呼ばれる漁をする網が沿岸に連なっている。
その近くで賑わっているところがあり、魚が売られていた。
その近くで賑わっているところがあり、魚が売られていた。
連なっていた漁網が途切れた場所にジュースの売店があった。喉の乾きを覚えてレモンソーダを買った。
その店にはサンタクロースのお面が陳列されていた。
そうやん。クリスマスやん。
日差しが強いのと暑さで忘れていた。
クリスマスだからといって日本にいても特別何もしない。だけど、クリスマスで彩られた街を観て、気分がウキウキしていた事を思い出させてくれた。
他の場所にも歩いて周った。
ちょっと遠いところもあるけど、ほとんど歩いて周れる距離だった。
前日に宿を案内してくれたオートリキシャの運転手さんがカードを見せながら「オールテンルピー(all ten rupees)」と言っていた事を思い出した。
そのカードには旅行者が訪れる場所が数カ所書かれている。
そのカードには旅行者が訪れる場所が数カ所書かれている。
10ルピーで全部周れると思わせて、一回移動する度に10ルピー必要と言っているような気がした。
歩きたいからと断った。
断って良かった、モヤモヤせずに済んだ。
コーチンに滞在後、カンニャクマリに移動する。
それはまた次のお話。
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